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東日本大震災に関わる自然史系標本の救済支援活動について

 東日本大震災ににより被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。
さて、西日本自然史系博物館ネットワークは、昆虫担当学芸員協議会や全国の
賛同博物館・職員有志らと共に、陸前高田市立博物館の標本救済に協力していま
す。
 この取組は岩手県教育委員会と県内博物館・文化財関係者が陸前高田市職員や
ボランティアとともに行っている陸前高田市立博物館の標本救済の後方支援を行
うものです。陸前高田市立博物館は同市を襲った巨大津波によって被災し、学芸
員ら職員にも犠牲者が出ています。展示室はおろか、収蔵庫も津波により塩と泥
をかぶっている状況です。そのような中、岩手県及び同博物館関係者のご努力に
より、多くの昆虫標本や植物標本が発見され、救済されつつあります。しかしな
がら、本来乾燥状態で維持すべき標本は泥をかぶったためにカビや一部には腐敗
の被害を呈しています。
 今回の私たちの取り組みは、これら被災標本に関し、岩手県内の施設だけでは
追いつかない洗浄や再乾燥などの修復作業を遠隔地にて支援、協力するもので
す。協力可能な各博物館で被災標本を受け入れ、学芸員および知識を持つボラン
ティアが処置をし、岩手へと返還するというものです。ネットワークとしてはこ
れらの各館の取り組みを仲介し、必要な議論や連絡、可能な範囲での資材調達、
今後の取組に向けた検討を行ってまいります。

支援は西日本自然史系博物館ネット会員館だけでなく、全国の博物館や研究室が
協力をしています。これらの取り組みにより
昆虫標本 標準的な標本箱にして約120ケース相当
植物標本10000シートのうち約6000点程度
の修復を現在行っています。

 国内では博物館同士の緊急時の相互扶助など協力体制は残念ながらできており
ません。現地の被害の大きさもあり、なかなか早急に十分な体制の構築ができま
せんでしたが、現地での努力を少しでも継続的に支援するために当ネットワーク
でも今後とも検討と努力を重ねてまいりたいと思います。


参考
西日本自然史系博物館ネットワークの概要
http://www.naturemuseum.net/blog/westgaiyo2011.pdf

陸前高田市立博物館収蔵庫の状況及び植物標本処理の概要
(岩手県立博物館 専門学芸員 鈴木まほろ氏作成)
http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/botany.htm

陸前高田市博の被害状況の写真、経緯など
※フルサイズで写真がダウンロードできるようにしていますので、重いで
す。クリック注意。
http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/press1.htm

岩手県立博物館での一次仕分け作業風景
※フルサイズで写真がダウンロードできるようにしていますので、重いで
す。
http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/press2.htm

お問い合わせ
事務局
大阪市立自然史博物館
佐久間大輔・波戸岡清峰
06-6697-6221