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シンポジウム・講演会など

2011/06/06 「緊急集会:被災した自然史標本と博物館の復旧・復興にむけて−学術コミュニティは何をすべきか?」

6/6に日本学術会議 統合生物学委員会自然史・古生物学分科会などによって、以下のシンポジウムが企画されています。会場は東京乃木坂となります。興味のある方はご参加ください。西日本ネットからも佐久間が議論参加を予定しています。

(仮題)公開シンポジウム「緊急集会:被災した自然史標本と博物館の復旧・復興にむけて−学術コミュニティは何をすべきか?」
主 催:統合生物学委員会自然史・古生物学分科会
共 催:自然史学会連合
後 援:日本古生物学会、日本人類学会、日本植物分類学会、生物多様性JAPAN

趣旨:東日本大震災による自然史標本及びその収蔵施設被害の状況を把握し、迅速な救済を支援するとともに、将来にわたり標本と施設を激甚災害から守るための対策を学術会議に提言するために、情報収集と意見交換を行うことを目的としたシンポジウム(緊急集会)です。【申込不要、入場無料】

日時:2011年6月6日(月)13:30から17:10
場所:日本学術会議・講堂
http://www.scj.go.jp/ja/other/info.html

第一部:1330-1610:いまを知る
1330-1335:開催あいさつ
西田治文(中央大学)
1335-1345:緊急集会の趣旨について
真鍋 真(国立科学博物館)
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1345-1405:文化財レスキューについて
六川真五(東京文化財研究所)
1405-1425:岩手県の状況報告
大石雅之(岩手県立博物館)
1425-1445:宮城県の状況報告
佐々木理(東北大学総合学術博物館)
1445-1505:福島県の状況報告
竹谷陽二郎(福島県立博物館)
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休憩:1505-1530
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1530-1550:水族館の事例報告
岩田雅光(アクアマリンふくしま)
1550-1610:藻類標本8万点の損失事例報告
吉崎 誠(元東邦大学)

第二部:1610-1700:具体的なアクションプランを作るために、これからを考える
指定討論者:
・佐久間大輔(大阪市立自然史博物館)
・岡本 真(saveMLAK)
・萬谷宏之(文部科学省生涯学習政策局社会教育課)
・栗原祐司(文化庁文化財部美術学芸課)
進行:西田治文・真鍋 真
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1700-1710:結語:斎藤靖二(神奈川県立生命の星・地球博物館)

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技術研修

2011/06/17 第17回自然史標本データ整備事業による標本情報の発信に関する研究会のお知らせ

2011年5月23日

独立行政法人国立科学博物館
動物研究部長 松浦 啓一
NPO法人西日本自然史系博物館ネットワーク
理事長 山西 良平


第17回自然史標本データ整備事業による標本情報の発信に関する研究会のお知らせ

平素、自然史標本データ整備事業ならびにNPO法人西日本自然史系博物館ネットワークの事業にご協力下さり、ありがとうございます。さて、第17回自然史標本データ整備事業による標本情報の発信に関する研究会を下記のとおり開催いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしています。
ご参加いただける場合は、6月15日(水)までにメールで下記担当までお知らせください。



    日時: 2011年6月17日(金) 13時30分 ~ 16時00分
    場所: 国立科学博物館 日本館 4階大会議室
        JR上野駅または鶯谷駅から徒歩約5分
      通用口からお入り下さい:案内図(別紙)
     国立科学博物館WEBサイト:http://www.kahaku.go.jp/

主催: 独立行政法人国立科学博物館
共催: NPO法人西日本自然史系博物館ネットワーク

■ プログラム
 13:30 開会挨拶 国立科学博物館 松浦啓一
1.標本セーフティーネット
 13:40 NPO法人西日本自然史系博物館ネットワークの標本救済ネット
  倉敷市立自然史博物館 狩山俊悟
 14:15 国立科学博物館の標本セーフティーネット活動と全国的なセーフティーネット構築に向けて
 国立科学博物館 松浦啓一
 14:50 セーフティーネットに関するその他の活動
 15:10 休憩
2. 緊急報告
 15:20 東日本大震災により被災した岩手県の自然史標本のレスキュー
  岩手県立博物館
3.その他
 15:50 閉会挨拶 NPO法人西日本自然史系博物館ネットワーク

本件に関する問い合わせ先:
    国立科学博物館
    担当:松浦啓一・福田知子
    TEL:03-5332-7167
    E-mail: matsuura@kahaku.go.jp
    t-fukuda@kahaku.go.jp

地図入りのご案内PDF

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声明など

東日本大震災に関わる自然史系標本の救済支援活動について

 東日本大震災ににより被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。
さて、西日本自然史系博物館ネットワークは、昆虫担当学芸員協議会や全国の賛同博物館・職員有志らと共に、陸前高田市立博物館の標本救済に協力しています。
 この取組は岩手県教育委員会と県内博物館・文化財関係者が陸前高田市職員やボランティアとともに行っている陸前高田市立博物館の標本救済の後方支援を行うものです。陸前高田市立博物館は同市を襲った巨大津波によって被災し、学芸員ら職員にも犠牲者が出ています。展示室はおろか、収蔵庫も津波により塩と泥をかぶっている状況です。そのような中、岩手県及び同博物館関係者のご努力に
より、多くの昆虫標本や植物標本が発見され、救済されつつあります。しかしながら、本来乾燥状態で維持すべき標本は泥をかぶったためにカビや一部には腐敗の被害を呈しています。
 今回の私たちの取り組みは、これら被災標本に関し、岩手県内の施設だけでは追いつかない洗浄や再乾燥などの修復作業を遠隔地にて支援、協力するものです。協力可能な各博物館で被災標本を受け入れ、学芸員および知識を持つボランティアが処置をし、岩手へと返還するというものです。ネットワークとしてはこれらの各館の取り組みを仲介し、必要な議論や連絡、可能な範囲での資材調達、今後の取組に向けた検討を行ってまいります。

支援は西日本自然史系博物館ネット会員館だけでなく、全国の博物館や研究室が協力をしています。これらの取り組みにより昆虫標本 標準的な標本箱にして約120ケース相当植物標本10000シートのうち約6000点程度の修復を現在行っています。

 国内では博物館同士の緊急時の相互扶助など協力体制は残念ながらできておりません。現地の被害の大きさもあり、なかなか早急に十分な体制の構築ができませんでしたが、現地での努力を少しでも継続的に支援するために当ネットワークでも今後とも検討と努力を重ねてまいりたいと思います。


参考
西日本自然史系博物館ネットワークの概要
http://www.naturemuseum.net/wp-content/uploads/2022/12/westgaiyo2011.pdf
陸前高田市立博物館収蔵庫の状況及び植物標本処理の概要
(岩手県立博物館 専門学芸員 鈴木まほろ氏作成)
http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/botany.htm

陸前高田市博の被害状況の写真、経緯など
※フルサイズで写真がダウンロードできるようにしていますので、重いで
す。クリック注意。
http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/press1.htm

岩手県立博物館での一次仕分け作業風景
※フルサイズで写真がダウンロードできるようにしていますので、重いで
す。
http://www.geocities.jp/curaiwt/rescue/press2.htm

お問い合わせ
事務局
大阪市立自然史博物館
佐久間大輔・波戸岡清峰
06-6697-6221