【フォーラム】  自然史資料はなぜ大切か?2022/12/4

 自然史標本は、正しく生物に名前をつけるために欠かせない材料であり証拠品です。標本を活用して、分類学や生態学をはじめとする生命科学研究や環境保全が進められています。近年になって、ゲノム技術や情報技術の発展にともなって、客観的な証拠を伴って系統進化を実証できる時代になりつつあります。特に、古い標本は、過去を復元し、未来を設計するために欠かせない材料になっています。研究だけでなく、生物多様性の保全や材料工学や医療や薬学への活用、考古学や民族学、さらに芸術や教育分野においても、標本は最も重要な研究資源の1つとして認識されています。

 一方で、自然史標本の価値には大きな注目が集まっていますが、標本保存を進める体制ついては、国内外において厳しい状況にあります。あまり馴染のない分野の方からすれば、「そんなに集めてどうするの?」、「もっと直ぐに役立つことに予算使いなさい」、「これ以上集めても無駄なんでやめて欲しい」といった近視眼的な意見に、全国の自然史系博物館員は、説得と調整と工夫で対応しています。当館でも、様々な意見とも折り合いながら、開館30周年を迎え、標本のもつ価値を広く社会に発信する新施設として、新収蔵庫棟“コレクショナリウム”を新設しました。

 改めて、自然標本はなぜ大切なのか?全国の自然史博物館員がこれまで何度も各方面から投げられてきた疑問に、正面から答えるシンポジウムを企画しました。最新の研究分野、収蔵保存の設備と技術、博物館の社会インフラとしての価値論を取扱い、未来のミュージアムのあるべき姿について議論を深めたいと思います。(参加無料です!)

 関心のある方のご参加をお待ちしております。

【表題】  フォーラム 自然史資料はなぜ大切か?

【日時】:2022年12月4日(日) 13:00―16:30

【申し込み】  https://forms.gle/tzYK87AGymx3pUuf7
申し込み締め切りは、11月30日まで。
【 会場】:兵庫県立人と自然の博物館 新収蔵庫棟および大セミナー室 オンライン配信も行います

【プログラム】
開催趣旨説明
  三橋弘宗( 兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館 )
講演
Museomics からせまる 絶滅危惧種の保全遺伝学
  中濱直之(兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館)

標本ゲノミクス 広義アキノキリンソウのユーラシア拡散史
  阪口翔太(京都大学)

AIを用いた標本デジタル画像の種名判定システムの開発
  髙野温子(兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館)

科学的根拠に基づく地球規模の生物多様性保全
   天野達也(クイーンズランド大/WEB参加)

総合討論 「自然史標本の未来」

【主催】兵庫県立人と自然の博物館・西日本自然史系博物館ネットワーク

なお、この事業は、令和4年度文化庁Innovate MUSEUM事業「自然史デジタルミュージアム推進事業」(ネ ットワークの形成による広域等課題対応支援事業)の支援を受けて実施いたします 。

デジタル撮影実習2022/12/3@ひとはくコレクショナリウム

兵庫県立人と自然の博物館では、平成20年から要請し続けてきた新収蔵庫棟【コレクショナリウム】がこの10月末にようやく建設できました。 https://news.yahoo.co.jp/articles/f16fbbe5e4b66af3e7243f1b861bce60c07febc4

改めて、これを記念して、自然史博物館における標本や資料の役割について、12月3~4日に①デジタル化実習および②学術フォーラム(次の投稿)を2日かけて開催いたします。関心のある方のご参加をお待ちしております。まずは12月3日に開催する実習についてご案内します。

なお、この事業は、令和4年度文化庁Innovate MUSEUM事業「自然史デジタルミュージアム推進事業」(ネ ットワークの形成による広域等課題対応支援事業)の支援を受けて実施いたします 。

表題】:新収蔵庫建設見学会および自然史標本のデジタル化技術に関する博物館学芸員向け講習会

【開催日時】: 2022年12月3日(土)10時30分~16時30分

会場】:兵庫県立人と自然の博物館 新収蔵庫棟

【申し込み】: https://forms.gle/YsobpGHvb5uYeZtQ8
締め切りは、11月30日まで。

【プログラム】
午前の部(10時30分~11時45分)

 新収蔵庫棟の建設の工夫と展示技術TIPS
   三橋弘宗・高野温子(兵庫県立人と自然の博物館)

午後の部(13時~16時30分) 13時~14時30分
 「ひとはくの植物標本撮影装置の概要説明」
   堀内保彦(NPO法人フィールド )
 講演のあと、実際の撮影装置と撮影作業の様子をご覧頂きます。 15時~16時30分
 「Survey Data Collectorを使ったデジタルアーカイブコンテンツ作成について」
   藤本悠(NPO法人フィールド/豊岡芸術文化観光大学)
 Survey Data Collectorは、講師の藤本氏が開発したデジタル画像アーカイブソフトです。ソフトの概要についてご講演頂いた後、実習形式でソフトの利用法を学びます。

【内容説明】
  午前中は、収蔵庫や展示設計に関する苦労や技術的ブレイクスルーなどを交えて詳細テクニックを三橋が説明します。 午後の実習では、商業撮影から文化財撮影までの豊富な実務経験がある堀内氏、アーカイブとデータベース構築を専門とする藤本氏を交えて、様々な博物館のエキスパートも参画して、デジタル化に関する実務技術に関する実習をがっちり紹介します。
 人と自然の博物館の新収蔵庫棟の見学説明会およびデジタル化技術に関する講習会を開催いたします。 おもに、博物館学芸員および学芸員を目指す方、行政職員、展示会社さんなどを対象とした講座となっ ています。新収蔵庫の建設にあたって必要な設計や施工上の留意点やTIPS、新素材に関する説明、特に 収蔵庫設計上の工夫などをお話しします。午後からは新施設内に設置したスタジオを活用したワークシ ョップを開催し、撮影およびデータベース設計の実演します。施設の関係上、参加人数に限りがありま すので、早めにお申し込みください。学芸員どうしの交流にもなりますので、新収蔵庫建設を検討され ている方、デジタル化を進められている方にお勧めです。(参加無料です!)
関心のある方のご参加をお待ちしております。

見逃し配信実施中「自然史博物館のデジタル化はどこを目指すか」

https://youtu.be/7qghc2eeg6A
ディスカッションの様子から

2022年11月7日に実施した研究会「自然史博物館のデジタル化はどこを目指すか 資料から業務まで」のライブ録画をYOUTUBEにて見逃し配信しています。様々なトピックを盛り込んだ、3時間53分の番組となっていますので、館内での研修や検討の参考にぜひご活用ください。

人と自然の博物館開館30周年 「コレクショナリウム」オープン

兵庫県立人と自然の博物館は2022年10月29日開館30周年を迎え、更に新収蔵庫棟「コレクショナリウム」をオープンさせました。西日本自然史系博物館ネットワークでも12月初旬に見学・研究会を予定しています。詳しくは改めてお知らせします。

人と自然の博物館 Twitterより

https://www.hitohaku.jp/infomation/event/30th-ceremony_CN-leaflet.pdf

関連記事

11月3日(木・祝)・19日(土)・20日(日)の3日間は、「関西文化の日」などにより、ひとはくの観覧料が無料になります。

2022/11/15 3Dデータ・3Dプリンター活用のための技術講習会@大阪市立自然史博物館

視覚障がい者が博物館・美術館の展示内容を楽しむための手段には、点字や大きな文字による解説パネル、音声ガイド、人による案内に加え、展示品の触察があります。展示品の中には、非常に小さいもの、非常に大きいもの、脆いもの、1点しか現存しないものなど、触察に供することが難しい種類の資料も含まれます。そのような資料を触察するにはレプリカが必要となりますが、レプリカ作成には費用面で大きな障壁がありました。しかし近年、3Dデータや3Dプリンターが普及し、レプリカ作成へのハードルが下がりつつあります。黒部市吉田科学館では、3Dデータや3Dプリンターを用いて様々な模型を作成し、展示や触察で活用する先進的な事例を積み重ねています。黒部市吉田科学館の野寺凜学芸員をお招きし、3Dデータや3Dプリンターの活用事例について講演いただき、3Dデータ作成と3Dプリンターでの模型作成の技術講習会を行います。

1.開催日時:2022年11月15日(火) 午後1時~4時
2.開催場所:大阪市立自然史博物館 実習室
3.主催:M3プロジェクト実行委員会・大阪市立自然史博物館
4.講師:野寺 凜 氏(黒部市吉田科学館 学芸員)
5.対象:博物館職員、博物館を拠点に普及事業等を行っている人。かつ、Windowsパソコンに指定するソフトウエアをインストールして当日持参できること。
6.定員:10名(申し込み多数の場合は抽選)
7.申し込み方法:参加希望者の氏名、所属を、11月4日までに自然史博物館の石井までメールでお知らせ下さい。(y-ishii@mus-nh.city.osaka.jp
8.参加費:無料
9.詳細の問い合わせ:大阪市立自然史博物館・石井
※本講習会は令和4年度文化庁補助金「Innovate MUSEUM」の助成を受けて実施します。

自然史博物館のデジタル化はどこを目指すか? 資料から業務まで

文化庁補助事業の一環として以下の研究会を11月7日月曜午後に開催します。
Youtubeでの視聴、見逃し配信視聴、またZoomでの議論参加もできます。
Zoomでの参加希望は末尾のGoogle formからどうぞ

自然史博物館のデジタル化はどこを目指すか? 資料から業務まで

主催:西日本自然史系博物館ネットワーク

 文化資源のデジタル化、博物館のDX化が様々に喧伝される昨今、自然史博物館においても様々な「デジタル化」の動きがあります。西日本自然史系博物館ネットワークにおいても文化庁Innovate Museum 事業においても、デジタルミュージアムの今後を探る事業を行います。今回のシンポジウムは、そのキックオフとして課題の洗い出しを目的に議論を行います。

11月7日(月)13時半開始 見逃し配信予定

趣旨説明 佐久間大輔

1 展示    展示の3Dイメージ利用 群馬県立自然史博物館 姉崎 智子
2 資料    描画資料のデジタル活用 神奈川県立生命の星 大坪奏
3 オープン化 IIIFの導入と活用 国立科学博物館 倉島治
休憩
15時15分
4 教育    指導要領コードを博物館でどう使う? 海と博物館研究所 高田浩二
5 自然史博物館のデジタル化はどこを目指すか? 資料から業務まで 兵庫県立人と自然の博物館 三橋弘宗

総合討論 学芸業務のデジタル化をどうする?どうなる
佐久間大輔
金尾滋史 (琵琶湖博物館)
橋本 佳延 (兵庫県立人と自然の博物館)
大西 亘 (神奈川県立生命の星・地球博物館)
ほか
17時半頃終了予定

配信:https://youtu.be/7qghc2eeg6A

Zoom参加申込:https://forms.gle/jb2dNUKPpj21RzD27

『10年間ふるさとなみえ博物館』巡回展報告書ができました

巡回企画展「ふるさとを 守る、学ぶ、記録する『10年間ふるさとなみえ博物館』巡回展」の報告書ができました。

高槻市立自然博物館の高田さんを中心に、西日本自然史系博物館ネットワーク事業として
2021年から2022年にかけて、関西各地の博物館で展示された『10年間ふるさとなみえ博物館』巡回展。この取り組みをまとめた報告書がこの程完成しました。
以下からPDFとしてダウンロードいただけます。

報告書
http://doi.org/10.20643/00001641
または
http://www.naturemuseum.net/pdf/namie_report.pdf


なお、この巡回展示の元となった二本松市の旧浪江町立津島小学校での展示の様子をまとめた
「10年間ふるさとなみえ大事典」も関係者のご厚意でこちらからダウンロードいただけます。


http://www.naturemuseum.net/pdf/namie_daijiten.pdf

発達障害基礎研修3【博物館に関わる人たちのアンガーマネジメント入門】@zoom 2022/8/18

表記の研修への協力依頼を西日本自然史系博物館ネットワークとしていただきました。
皆さんにご案内させていただきます

内容:博物館で活動していて、ちょっとムッとしてしまったり、怒りを感じてしまう瞬間はありませんか。
人からぶつけられる怒り、自分の中に沸き起こる怒りなど、この困惑する感情にどう向き合えばいいのでしょうか。
自分自身の心や怒りの構造を知ることは、コミュニケーションにちょっと工夫が必要な
「発達障がい」をもつ来館者への対応を少しだけ楽にしてくれるかもしれません。
関心のあるみなさまのご参加をお待ちしています。
対象:発達障がいのある利用者への対応に関心のある博物館職員、窓口スタッフ、ボランティアなどどなたでも
目的:優しさや使命感だけで頑張りすぎない人になること。
自分自身の心や怒りの構造を知り、折れない支援者になること。
日時:2022年8月18日(木)19:00−21:00
講師:渥美正彦先生(精神科医・睡眠専門医、上島医院院長)
上島医院ウェブサイト http://ueshima-iin.com/about/staff/
参加方法:ZOOMおよびyoutubeによる後日配信
申し込み:要(申し込みフォームから入力)https://forms.gle/Ts46XczQDPe6Gz6r7
募集人数:50名程度
テキスト:なし(研修の配布用スライドを申込者に送付します)
主催:てこぽこさんとはくぶつかん https://www.facebook.com/tekopoko
協力:西日本自然史系博物館ネットワーク http://www.naturemuseum.net/blog/
後援:大阪市立自然史博物館 http://www.mus-nh.city.osaka.jp/
お問い合わせ: museum.tsunagu@gmail.com (竹村・西澤)

本事業はドコモ市民活動助成を受けて実施します

2022/06/25 博学連携ワークショップ2022 ~博物館×学校×学習指導要領~@大阪市立自然史博物館

博物館と学校連携については、これまでもさまざまな連携事例が報告されてきましたが、さらに連携の質を高めていくためには、学校と博物館双方のさらなる理解が必要です。学校と博物館の理解を深めるために、1回だけの企画でなく、継続的に意見交換を行い、博学連携について考える場として「博学連携ワークショップ」を実施します。博学連携ワークショップはこれから1年間に数回実施します。
ワークショップのテーマは、「学習指導要領」の重要な視点である「新しい時代に必要となる資質・能力の育成」「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び」の実現です。これを実現するための博物館と学校が協働で実践できる教育とは、どんなものでしょう。さまざまな事実や観察から「問い」を見つけ、その解を見つけるために、研究方法を考え、実際に調査・研究する学芸員の活動は、もしかしたら、学習指導要領の重要な視点につながるかもしれません。ワークショップを通して、博学連携について、一緒に考えてみませんか。初回は、2022年6月25日(土)に開催します。

博学連携ワークショップ2022 第1回
・開催日時 2022年6月25日(土)13:00~16:15

・会  場 大阪市立自然史博物館
〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23
(最寄駅)Osaka Metro御堂筋線「長居」駅下車3号出口・東へ800m
JR阪和線「長居」駅下車東出口・東へ1000m

・参加対象 学校教育関係者および博物館関係者

・定員 30名 ※申し込み多数の場合は、抽選となります。

・参加費 無料

・申込 6月17日(金)までに、申込みが必要です。学校名や博物館名等所属・名前を書いて電子メール(tm@mus-nh.city.osaka.jp)でお申込みください。大阪市立自然史博物館ホームページのイベントページからもお申込みできます。

・申込先・問合先
大阪市立自然史博物館 学校と博物館連携担当 
・電話 06-6697-6221 メール tm@mus-nh.city.osaka.jp

・プログラム
13:00~13:10 博学連携ワークショップの趣旨説明など

13:10~14:00 博物館と学習指導要領に関する講演
「連携する意義と学習指導要領」
美濃加茂市民ミュージアム 館長 可児光生氏

14:10~14:50 対話型鑑賞に関する講演
「?→! ~ サイエンスとアートの境界 ~ 」
15:00~15:50 大阪市立自然史博物館の資料を使って対話型鑑賞の体験
京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センター 研究員
春日美由紀氏

15:50~16:15 振り返り・意見交換など

※対話型鑑賞とは・・・「みる・考える・話す・聴く」の4つを基本に、鑑賞者同士のコミュニケーションを通して、美術作品を読み解いていく鑑賞方法。学校現場では、美術にとどまらず、さまざまな教科で対話型鑑賞による実践が広がってきています。

・主催 大阪市立自然史博物館、特定非営利活動法人 西日本自然史系博物館ネットワーク

・そのほか :新型コロナウイルス感染拡大状況により、Zoomを利用したオンラインでの開催となる場合があります。

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「博学連携ワークショップ2022」2回目以降の内容と日程予定
※テーマや回数は変更する場合があります。
※すべてのワークショップへの参加は必須ではありませんが、できれば複数回参加いただきたいです。

■第2回
2022年8月3日(水)終日 教員のための博物館の日
テーマ:博物館での「問い」の見つけ方 講演と実践ワークショップ
(博物館のワークシートについての講演と「博物館で問いを考える」ワークショップ)
※教員のための博物館の日の一つのプログラムとして実施します。

■第3回~第5回
日程未定
テーマ:学芸員の仕事を伝える展示キット「ジュニア学芸員になる方法(仮称)」を作る。(数回実施 学芸員の仕事を知り、それを伝える展示キットの企画、評価など)
10月 第3回 学芸員へのお仕事インタビューとポスター作りワークショップ
1月 第4回 展示キット「ジュニア学芸員になる方法」
※企画検討・途中段階の評価など、博学連携ワークショップでの進め方は検討中です。
3月 第5回 展示キットのお披露目とシンポジウム

※「博学連携ワークショップ2022」は、JSPS科研費JP19K01151(研究課題名「新学習指導要領が目指す学びの実現を学校との協働で実践する博物館教育の研究」)を受けて実施します。

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