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多様な自然史情報発信のための講座その1 文化資源スリムモデルの実際 アーカイブ配信
8月9日(水) 19時〜20時50分に開催しました表題のイベントのアーカイブ配信です。
文化資源スリムモデルとは、小さな市町村など、大きな資金や労力を持たない主体でもデジタルアーカイブを構築し持続していくには、「これだけは」という要件を絞り込んだスリムなモデルが必要だという考え方です。 このモデルは自然史資料に特化したものではありません。なので、かえってGBIFなどでは難しい画像や動画、文献など多様な資料の公開に応用できます。 図書館などの小規模施設も想定し、必ずしも「システム構築を前提としない」このモデルはどのようなものでしょうか。 今回は提唱者の福島幸宏さん(慶応義塾大学)と実践例の紹介を阿児雄之さん(東京国立博物館)にお話しいただきました。 この講座はInnovateMuseum事業の一環として西日本自然史系博物館ネットワークが実施しました。 日時 8月9日(水) 19時〜20時30分頃収録。
参考文献
●CODE-4-LIBの発表資料(福島・天野) https://www.jstage.jst.go.jp/article/toshokankai/72/5/72_223/_pdf
●「我が国が目指すデジタルアーカイブ社会の実現に向けて」(2020 年8 月) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/pdf/r0208_3kanen_houkoku_honbun.pdf
●「デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン」(2017 年4 月) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/guideline.pdf
●「デジタルアーカイブにおける望ましい二次利用条件表示の在り方について」(2019 年版) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/jitumusya/2018/nijiriyou2019.pdf
●「デジタルアーカイブのための長期保存ガイドライン」(2020 年8 月) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/pdf/guideline2020.pdf
●「デジタルアーカイブアセスメントツール(改定版)」(2020 年8 月) https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/files/assessment_tool_kaitei.xlsx
●博物館DXの推進に関する基本的な考え方
https://museum.bunka.go.jp/wp-content/uploads/2023/02/20230213bukai04_DX.pdf
●デジタルアーカイブフェス https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/forum/index.html
●自治体標準オープンデータセット https://www.digital.go.jp/resources/open_data/municipal-standard-data-set-test/
●事例 あまのがわ https://amanogawaginga.jp/
●事例 関本家資料デジタルアーカイブ https://amanogawaginga.jp/sekimotoke/
新収蔵庫建設および自然史標本のデジタル化技術に関する博物館学芸員向け講習会(2022/12/3)アーカイブ
昨年12月3日に兵庫県立人と自然の博物館 新収蔵庫棟「コレクショナリウム」にて開催された上記の講習会のアーカイブ映像を配信します。特に前半の講演で音声が聞き取りづらい点をご容赦ください。
兵庫県立人と自然の博物館の新収蔵庫棟にて、デジタル化技術に関する講習会を開催いたしました。おもに、博物館学芸員および学芸員を目指す方、行政職員、展示会社さんなどを対象として講座となっています。施設内に設置したスタジオ等をつかった、ワークショップを開催し、撮影およびデータベース設計の実演いたしました。
【プログラム】
●「ひとはくの植物標本撮影装置の概要説明」
堀内保彦(NPO法人フィールド )
●撮影装置と撮影作業の様子
●「Survey Data Collectorを使ったデジタルアーカイブコンテンツ作成について」
藤本悠(NPO法人フィールド/豊岡芸術文化観光大学)
(この事業は、令和4年度文化庁Innovate MUSEUM事業「自然史デジタルミュージアム推進事業」(ネットワークの形成による広域等課題対応支援事業)の支援を受けて実施しました)
フォーラム「自然史標本はなぜ大切か」アーカイブ配信
昨年12月4日に兵庫県立人と自然の博物館で開催したフォーラム「自然史標本はなぜ大切か」のアーカイブ映像を配信します。音声の調整などのために公開が遅くなったことをお詫びします。
自然史標本は、正しく生物に名前をつけるために欠かせない材料であり証拠品です。標本を活用して、分類学や生態学をはじめとする生命科学研究や環境保全が進められています。近年になって、ゲノム技術や情報技術の発展にともなって、客観的な証拠を伴って系統進化を実証できる時代になりつつあります。特に、古い標本は、過去を復元し、未来を設計するために欠かせない材料になっています。研究だけでなく、生物多様性の保全や材料工学や医療や薬学への活用、考古学や民族学、さらに芸術や教育分野においても、標本は最も重要な研究資源の1つとして認識されています。 一方で、自然史標本の価値には大きな注目が集まっていますが、標本保存を進める体制ついては、国内外において厳しい状況にあります。あまり馴染のない分野の方からすれば、「そんなに集めてどうするの?」、「もっと直ぐに役立つことに予算使いなさい」、「これ以上集めても無駄なんでやめて欲しい」といった近視眼的な意見に、全国の自然史系博物館員は、説得と調整と工夫で対応しています。 改めて、自然標本はなぜ大切なのか?全国の自然史博物館員がこれまで何度も各方面から投げられてきた疑問に、正面から答えるシンポジウムを企画しました。最新の研究分野、収蔵保存の設備と技術、博物館の社会インフラとしての価値論を取扱い、未来のミュージアムのあるべき姿について議論を深めたいと思います。
【プログラム】
開催趣旨説明
三橋弘宗( 兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館 )
講演
Museomics からせまる 絶滅危惧種の保全遺伝学
中濱直之(兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館)
標本ゲノミクス 広義アキノキリンソウのユーラシア拡散史
阪口翔太(京都大学)
AIを用いた標本デジタル画像の種名判定システムの開発
髙野温子(兵庫県立大学/兵庫県立人と自然の博物館)
科学的根拠に基づく地球規模の生物多様性保全
天野達也(クイーンズランド大/WEB参加)
総合討論 「自然史標本の未来」
【主催】兵庫県立人と自然の博物館・西日本自然史系博物館ネットワーク
(この事業は、令和4年度文化庁Innovate MUSEUM事業「自然史デジタルミュージアム推進事業」(ネットワークの形成による広域等課題対応支援事業)の支援を受けて実施いたしました)
総会及び研修「ミュージアムDXの小技集」を開催しました
総会では無事議案を採択することができました.
研修会は
博物館関係者しか興味を持たないかもしれない「ラベルの工夫」,「ハイブリッド講演会の組み方」,「ライブ発信」などですが,いずれもとても実践的な内容となりました.
西日本自然史系博物館ネットワークでは,今後も様々な発信の工夫,業務の工夫を共有していければと思います.
どうぞ館内,あるいは他の方々で知識を共有してください.
第24回 自然史標本情報の発信に関する研究会 「採集地名のデジタル化と分布図作成に関する実習」の報告書
第24回 自然史標本情報の発信に関する研究会
では「 採集地名のデジタル化と分布図作成」をテーマとした実習を行いました。
当日は実習のほか
【解説】 標本データベースにおける地名入力の基本ルールと方法について
三橋弘宗(兵庫県立人と自然の博物館)
【事例紹介1】古い標本のデータを大量に効率よく処理する実例
海老原 淳(国立科学博物館)
【事例紹介2】採集地名のデジタル化と分布図作成に関する実習 ~タンポポ調査を例に~
小川 誠 (徳島県立博物館)
の3件のご講演もいただきました。
これらの講演内容と実習内容、さらに参加者からのご意見を含めた報告書を作成しましたのでこちらに公開します。
自己実習の手引に、復習にご活用ください。
やや大きなファイルですのでご注意ください
http://www.naturemuseum.net/blog/24thDBreport.pdf (PDF5.5 MB)
シンポジウム「自然史標本の保全を考える 日常から緊急時,復興まで」が開催されました

去る2015年2月9日、総会とともにシンポジウム「自然史標本の保全を考える 日常から緊急時,復興まで」が開催されました。各地から多数の参加をいただき、ありがとうございました。
当日の議論については、改めてどこかの媒体で報告を、と考えていますが、参加者の小林慎吾さんからレポートを頂きました。PDFファイル
また、主催側の佐久間からの簡単なまとめがこちらに掲載されています。
参加の方々の感想やご意見などがありましたら、事務局までお寄せください
【ご報告】平成26年度台風19号に伴う、きしわだ自然資料館の浸水被害についての対応
13日の夜、NHKニュースにきしわだ自然資料館に浸水した、というニュースが流れました。
館内に大量の雨水が流入し、床上10cmほどになった様子が写されました。
ツイッター、フェイスブック上でもうご存知の学芸員も多いかとは思いますが、西日本自然史系博物館ネットワーク事務局としてはその夜に、同館の学芸員とコンタクトが取れ、以下の様な状況を聞きました。
●13日夜の状況
・浸水は10cmくらい。水防団などで水のかいだしは早い時点で終了している
・冷凍庫と水槽の電源は取り急ぎ生きているので仮復旧
・標本や展示物は2Fより上なので心配ない。1Fは水槽と事務所、多目的ホール(講演会、特別展示なども実施するスペース)、研究室、倉庫だが、ほぼ全面に浸水。倉庫や事務所床置の印刷物は被害。
・多目的ホールの床マットは完全に吸水
・床下の配電パイプが浸水していると思われるので、これからが大変と予想(同
時点での判断)
・電話は不通
などの状況がわかりました。あまり大事にしたくない、との事だったので、西日本自然史系博物館ネットワークの理事と日本博物館協会事務局、全科協事務局のみに情報提供し、MLなどには全面展開はせず、ただすでにニュースで流れていることだったので、標本などに大事はない、ということのみ発信しました。
●14日朝、現地では状況を見て周辺の各博物館や博物館関係者(http://naniwahone.g2.xrea.com/08enseidan1.htmlの関係者など)が駆けつけてくれました。午後からは岸和田市教育委員会からも「郷土文化室」と「スポーツ振興課」などの応援参加が加わり、人数をかけての復旧作業となりました。大阪市立自然史博物館からも支援として大型扇風機(床乾燥用のもの)2台、ウェットバキューム1台、ウエス、新聞紙などをもちこみ、岸和田へ向かいました。
14日の現地での状況としては
・1F入ってすぐの生品展示は無事。
・周りの床はワックスが剥がれた程度、掃除のみ
・一部床に置かれていた化石、鉱物などが水濡れ、外来研究員の方が確認
・エレベーターシャフトに大量に滞水。電気系統は無事なものの、ワイヤーは要交換
・配電パイプ内の水はほぼ抜け、乾燥中です。ドレインへの水抜き配管が機能した。
・ドレインの水抜きも大方完了。
・電気系統の漏電はすべて解消、床コンセントも使えるようになった。
・電話も4台は通常どおり通じるように(1台だけモジュラージャックのショートで使えず)。
・事務室に床置きでおいていた販売用の印刷物、ポスター等に浸水。→廃棄へ
・水槽のLED電灯とネットワークハブ,市役所から支給されているノートPCのACアダプタがダメになったが、PCそのものは無事。アダプタは大抵床にあるのと、水に弱いようです。(一部は乾燥後使用可能になったとのこと)
・学芸デスク周りにあった資料にも一部浸水してしまいました→貴重書から優先して図書関係者の指揮下で新聞紙やペーパータオルで処置、一部は大阪市立自然史博物館へ運んでフリーズドライ対応としました。


・特別展示室、倉庫への浸水を増援部隊で掃除、マットのフロアは真水をかけ、デッキブラシでこすりながらバキュームですう、という手法でとりあえず応急の処置し、扇風機と空調機で乾燥をはかりました。

このフロアのタイルカーペットは,底面側にゴムシートが張られているタイプのものだったため,専門の業者により表面をしっかり清掃・乾燥させれば,おそらく水が滞留してカビが生えるようなことはない模様とのことで、今後の20日の定期清掃の際に徹底洗浄をおこなう予定だそうです。
15日より開館とのことですが、水分を含んだことによる今後のカビと害虫の発生には警戒が必要かもしれません。
●今回の浸水は高潮や洪水ではなく、豪雨に雨水排水が追いつかなかったことによる、ゲリラ豪雨的な浸水とおもわれます。立地がやや凹地になっている、という点はありますが、このような型の浸水は、ある意味どこでも起こりうる被害とも言えます。
収蔵庫と主な展示室が上階になっていたのは、水害に対しては先見の明とも言えました。
学芸も含め、館の関係者がドレインなどの床下構造を含めて建物構造への理解を深めておくことは、初動対応に重要だとかんじました。
●一方で、水濡れ資料の対処などを見ても、皆さんの手際を見ても過去のレスキューの経験が生かされていたと感じました。西日本自然史系博物館ネットワーク事務局としては今後も研修の機会などを検討したいと思います。
●西日本自然史系博物館ネットワークとしては、今回1)初動の情報収集 2)近隣での活動支援ということで、収束すると判断し、現地の意向もあり組織的な救援要請までには至りませんでした。
いずれ、きしわだ自然資料館の方から報告をいただくかもしれませんが、取り急ぎの状況報告とさせていただきます。今後の対策のご参考になれば、と思います。確認を頂いた平田さん、ありがとうございました。当日作業いただいた皆さんの尽力に感謝いたします。
報告 佐久間大輔
昨年10月22日に行われた「博物館収蔵庫の総合防除と標本管理に関するワークショップ」の記録集が公開されました
西日本自然史系博物館ネットワークは、2012年10月22日、「博物館収蔵庫の総合防除と標本管理に関するワークショップ」を大阪市立自然史博物館にて開催しました。
https://www.naturemuseum.net/?p=460
この記録集を公開しました。
各博物館の防虫管理の貴重な事例が多く含まれています。
どうぞ参考としてご活用ください。
PDF(5.4MB) 3/2バージョンアップしました
なお、ご紹介などの場合は西日本自然史系博物館ネットワークトップページまたはこのブログページへよろしくお願いします。